

こんにちは!14回目の今回は、枚方市春日野にあるエコー工業有限会社さんにおじゃましました!
エコー工業は1985(昭和60)年2月の設立。現在は代表の八木さんを入れて7名で、エレベーターや船舶に搭載する部品、油圧タンクの製造を行っています。特徴は「溶接」!工場見学などでよく、面で顔を覆いながら、ジジジッという音とともにまぶしい光や火花を出しながら作業している人を見かけるでしょう?あの溶接技術に特化していて、金属部品をくっつける作業をしているんだって。でもボクたちはくっつける時に手元でどんなことが行われているのか、具体的に知らないよね。
「溶接作業とは、いったいどんなことをしているのか?」工場内を見学させていただきながら、代表の八木毅さんと工場長の松井秀樹さんにお話を伺いました!
エコー工業でしかできない、絶対に必要なモノをつくる
エコー工業有限会社 八木 毅 代表から、真剣に話を聞くひこぼしくん
ひこぼしくん こんにちは!さっそくですが、エコー工業では何をつくっているのですか?
代表 エレベーターや船舶でつかう部品のほか、焼却炉や油圧タンクなどをつくっています。
ひこぼしくん 例えばエレベーターだと、ボクたちが乗る「箱」ですか?
代表 残念ながら、箱は作っていません。みんなが乗るエレベーターの箱や重りをスムーズに昇降させるガイドレールと、建物の躯体とを固定する「レールブラケット」という部品をつくっています。建物って形がさまざまですよね。エレベーターも形や大きさがさまざまです。そんな建物とエレベーターに合わせた形につくるレールブラケットは、いわば特注品で、私たちはそれをいただいた図面にしたがってつくっています。
ひこぼしくん すごい!それってボクたちもエレベーターの中から見れますか?
代表 残念ながら見えませんが、レールブラケットがあるおかげでエレベーターに乗っていても振動を感じにくく、地震が起きても箱の落下を防ぎます。安全に欠かせない重要な金属部品なんです。
エレベーター部品(1)
エレベーター部品(2)
エレベーター部品(3)
ひこぼしくん 船舶でつかう部品は何をつくっているのですか?
代表 「電磁弁BOX」です。電磁弁BOXとは、船の甲板に置かれている脚付きの箱で、中に電磁弁が入っています。
電磁弁とは電気信号を受け取ることで、自動的に水や油といった流体の流れをコントロールします。家のエアコンや給湯器、全自動洗濯機などにも使われていますよ。船では航行に必要な空気圧や油圧、また安全弁として機能しています。
ひこぼしくん そんな大切な電磁弁を守るための箱なんですね。
代表 直射日光や潮風、雨などから電磁弁を守ります。搭載する船ごとに、大きさも見た目も異なります。また船の甲板は海に向かって緩やかに傾斜しているので、BOXが水平に保たれるよう、脚の長さも微調整します。それもいただいた図面通りにつくっていきます。
ひこぼしくん 電磁弁BOXも、その船だけのオリジナルというわけですね。
船の大きさや甲板の傾斜に合わせて調整される電磁弁BOX
代表 タンクは油圧タンクをはじめ焼却炉など、さまざまな用途で、かついろいろな形や大きさのタンクをつくっています。これもその場の条件に合わせたものをつくっていますから、やはりオリジナルといっていいでしょう。
組み立てられる前の焼却炉後面パネル
ひこぼしくん 昔は、一貫生産体制でやっていたと聞きましたが?
代表 そうなんですが、現在は主に鉄を図面通りに裁断し、折り曲げて溶接して組むところまで。その後の塗装は一部だけを自社でやって、あとは外部にお願いしています。ただ検品は、すべて自社で行っています。
ひこぼしくん だから溶接に特化した会社なんですね!
代表 私たちは顧客の方々から「こういう部品をつくってほしい」と依頼を受け、いただいた図面を起こし、形にすることを仕事にしています。頼まれれば一個から承りますよ。私たちがつくる部品は大手企業がつくらないような、「規模は小さいけれど絶対に必要な」ニッチな製品。そこで溶接を武器に、7名という少数精鋭で、エコー工業でしかつくれない価値をつくっています。

油漏れがないように溶接されたトランスタンク
溶接が得意!工場長に聞く溶接の極意
松井工場長とひこぼしくん
ひこぼしくん 松井工場長、よろしくお願いします。ここが工場ですね。大きな鉄板や、小さな部品まで色んなモノが置かれてる!奥で作業中の従業員の方が2人で何かお話ししていますね?
松井工場長 2人の前に大きな鉄板がありますよね。その鉄板を裁断する準備をしているところです。図面通りに切って金属のパーツをつくり、あとでそれらを溶接して形にしていくのです。
ひこぼしくん 溶接ですが、ボク、よく知らないので教えてください。溶接って金属を溶かしてくっつけるイメージですか?
松井工場長 溶接とは、くっつけたい金属などの材料を熱で溶かして接合する方法です。実際の作業ではつなぎ合わせたい金属だけでなく、「溶接棒」という金属棒を使っています。電気の熱で溶かした溶接棒の金属と、同じく熱で溶けた材料の金属を溶け合わせて、接合するのです。そのときジジジジッという音と、まぶしい光、火花が出ます。溶接棒の他にも私たちは「半自動溶接」という「溶接ワイヤー」を使った溶接方法を行っています。
ひこぼしくん そうだったんですね、知らなかった!その溶接棒とか、半自動溶接って何ですか?
松井工場長 溶接棒とは、接合したい金属と金属の間に、高電圧で溶かしながら圧着させるときに用いる金属の棒です。昔ながらの方法なのですがしっかりとくっつき、完成しても中身が漏れる心配がほとんどないので、弊社では主にタンクのパーツを接合するときに行います。
ひこぼしくん とっても頑丈にくっつくんですね。
松井工場長 そうです。溶接棒のデメリットは、接合部分にでこぼこしたスラグ(溶接のとき、金属表面に出てくる物質)が付着してしまうこと。溶接後はそのスラグを削ってきれいにする必要があります。また溶接棒は、作業を進めているうちに溶けてなくなるので、そのつど手作業で交換しなければなりません。それを自動でやってくれるのが、半自動溶接です。
半自動溶接とは、溶接棒の代わりに溶接ワイヤーを用いて、金属同士を圧着させる方法です。溶接ワイヤーが自動で連続供給される機械を使います。初心者でも扱いやすくて、棒の交換もいらないのでスピーディです。
ひこぼしくん 効率的なんですね。僕にもできるかな。
松井工場長 溶接後も、スラグが出ません。その代わりスパッタという小さな滴のようなものが出ますが、除去作業はスラグより手軽です。最終製品の用途によって、溶接棒か半自動溶接かを使い分けています。ひこぼしくんもうちに働きに来たら、溶接を教えますよ。

溶接棒の使い方を教わるひこぼしくん

溶接棒を手に、実際の溶接部分を見学するひこぼしくん
ひこぼしくん うわあ、ドキドキしてきた~!あの、溶接のときに使うお面は、何ですか?
松井工場長 溶接面ですね。作業中に出る火花の光はとても強烈で、目や皮膚を守るために使います。作業中は必ず溶接面の小窓から手元を見て、作業を行います。
半自動溶接の接合部分
溶接面をつけて半自動溶接の作業をされる様子を見守るひこぼしくん
実際の溶接作業中の様子(動画)
「本気の仕事」をしたい若い人や女性たちへ
ひこぼしくん 工場見学させていただき、ありがとうございました!八木さんや松井さん以外に、5人の従業員の皆さんが作業していましたね。
代表 外国籍の従業員もおり、よく働いてくれてるんですよ。外国籍の一番長い人で8~9年でしょうか、みんなとても腕が良く、安心して仕事を任せられます。出来栄えも素晴らしいと、お客様に満足していただいています。
ひこぼしくん そういえば、ここでの作業はジジジッと溶接するだけなく、鉄板を切るところからやっていました。溶接前の作業から任せているのですね。
図面から鉄板を切る作業をされる様子
代表 そうです。顧客の方々からいただいた図面は、それぞれ描き方にクセのようなものがあるのですが、彼らはそれを正確に読み取り理解します。たとえ失敗しても、それを糧に成長するからすごい。本気で仕事に取り組む彼らは、まさに自慢の従業員です。
ひこぼしくん 会話は日本語で不自由ないですか?
代表 不自由ないですね。あとから入ってきた従業員にも、年長者が日本語を教えてくれます。
作業を確認されている松井工場長
ひこぼしくん エコー工業さんはタンクや部品類をつくっているけれど、ボクの自転車や、電車や車やバス。飛行機や船だって溶接技術が使われているんですよね?すごく大切な技術なのに、受け継ぐ担い手が少なくなっているそうですね。
代表 そうですね。ぜひ手に職をつけると思って、うちに来てもらいたいです。溶接の経験がない人も、本気で学べば1年でできるようになります。さらに熟練の技術を身に着けようとすればもっと腕を磨く必要がありますが、それはどんな仕事も同じです。力仕事はクレーンなど機械に任せるので、女性も働けますよ。
ひこぼしくん 将来、エコー工業をどうしていきたいですか?
代表 溶接は、これからもなくてはならない技術。また「エコー工業の技術は信頼できるから、また頼むね」と言ってくれるお得意様も大勢います。だから、職場環境を整えたり、やる気のある若手従業員を増やしたりして、少数精鋭で、期待に応える製品をつくっていきたいと考えています。
ひこぼしくん 今日は本当にありがとうございました!


まとめ!エコー工業有限会社さんってこんな会社!?

